東急世田谷線・宿場タウン駅(N)

 ジオコレの甲州街道シリーズというのがあるのを知り、それを使ってレイアウトを組もうと考えました。ちょうど手元に東急300系があったので、路面と専用軌道の両方を両面から楽しめるものにしました。時代は現代、東急世田谷線のとある場所。町おこしのため、宿場町の街並を再現。そこに駅も新設されたという設定です。


こんな感じです。

 コンセプトは、●ストラクチャーは自作せず、市販の塗装済みを使用し、楽をする。●古い町並みにモダンなデザインの車両を走らせる。●照明をたくさんつける。です。


ちょっと引いてみる。

 のっけから問題が発生しました。どこのショップでも甲州街道のジオコレが売り切れなのです。ネットで捜しまくっていると、さる甲州街道ぞいのショップに在庫があるのが判明。しかし1ダース売りとのこと。う〜ん、2セットはいらないんだよね〜。ダメ元で深谷のALEXに行ったら、なんと在庫ありとのこと!おお、さすが困った時のALEX。重複しない6種類の町並みを売ってもらいました。ちなみに車両は鉄道模型KIDA、シーナリー類はペアーハンズでそろえました。


時計回りで進んでいきましょう。

 線路はTOMIXのミニカーブレール(R140)に路面化キットをくっつけたものです。アスファルトの道路はスチレンボードです。高さが微妙に合わないのでベースボードとの間を1mmのプラ板でかさ上げしています。


このぐらいのサイズでも空き地を埋めるのはなかなか大変です。
自転車置き場を作ったり…、
パレット置いて荷物やシャベルを並べたり…。
赤白の鉄柵は熱を加えて曲げました。


専用軌道側(裏側)です。

 専用軌道の線路はPECOのフレキ(PC枕木)です。カーブ外側に1mmのプラ板を挟んでカントをつけています。田んぼは透明エポキシです。エポキシは浸透力が強いので、固まるまでの間に周りの道路に上ってきてしまいます。硬化したあとで土手を作り直すハメに…。
 


裏側空き地のアップです。

 エッチングの箱などを配置して荷物の置き場所にしてあります。錆び錆びのタンクや道祖神などもあります。


踏切のアップです。
渡り板を細い材木で作りました。
トラ模様の柵と警報機はメーカー製です。


お約束の釣り人です。
釣り竿はALEXのマスターからいただきました。


専用軌道側に戻ってきました。

 車道が一方通行に見えますが、設定ではレイアウトの手前に反対車線があります。待避線があるセクションなので、この部分が膨らんだ道路形状となっています。


元の場所に戻って、これで一周です。


おまけに、低いアングルから一枚。


線路脇、コーナー部分にある、冷蔵貨車利用の倉庫です。
錆っぽい表現と、ヨタ者のスプレー落書きを再現しました。


真上から見るとこんな感じです。
左右手前の緑は緑地帯(植え込み)です。


全体図です。


左側からの俯瞰。 


右側からの俯瞰。
画面右下は材木置き場。


ここから夜景です。

これは裏側です。
田んぼに映る明かりはなかなかです。


街路灯。
工作は細かくて大変ですが、点けると楽しいです。


表側、道路沿いです。

 ストラクチャーの中に照明を入れると、効果抜群なのはいいのですが、遮光処理をちゃんとしないと、壁や屋根が透けて光ってしまい、台無しです。黒の塗料で厚塗りしました。実は後からの実験で判明したのですが、黒よりも銀色のほうが遮光性が高いようです。光の散乱にも有利です。ただし、窓面が大きく、中が見渡せるような建物には使えませんねー。


街路灯もいくつか種類を。

 光源はすべて同じLEDを使用しています。電球色と銘打って売られていますが、そのままだとかなり青っぽい色です。このシーンでは建物の照明と行灯風の明かりと街路灯で、それぞれLEDの発光面に色を塗り分けて、異なる光源の雰囲気を出しています。


左側です。
夜の街路灯ってなんか、いいですね。


冷蔵貨車の倉庫です。
これも昼はまったく違った表情に…。


材木置き場です。


う〜ん、夜景っていいですね〜。

 その昔ポール・デルヴォーの絵を見て、真夜中の列車と裸の女性たちの構図に強烈な印象を覚えました。感受性豊かな子供のころだったので、ことさら惹かれたのかも知れません。そんな訳で、私にとって夜と鉄道の組み合わせは特別なものなのであります。その夜のシーンを楽しむために、照明は欠かせません。ちょっとの手間を追加するだけなので、これからも照明取り付けをやって行こうと思います。(2010-05-01)